子どもが小さいうちはパートで、と思って働き始めたら、年末が近づくにつれて「今月もう何時間入れる?」って毎回ヒヤヒヤしちゃって。
シフトの紙を見ながら電卓を叩く日が増えて、なんか本末転倒だなって思ったんですよね。
先に結論を言うと、いわゆる106万円の賃金要件は撤廃済みです。
現在は年収106万円を超えるかではなく、次のことを確認します。
- 働く時間
- 雇用期間
- 勤務先の適用条件
社会保険の加入対象かは、勤務先の規模や働き方で変わります。条件を一つずつ整理しますね。
わたしはあさこといいます。
- 急性期の病棟で7年
- 3交代で月10〜12回の夜勤
- 今は日勤のみの外来
扶養の話はわたし自身がパートで働いているわけではないんですが、ブランクから単発で復帰した同僚や、扶養内で働きたいと相談してきた後輩のために自分でも調べました。
その内容を看護師目線でまとめてみました。
看護師の扶養|旧106万円の壁と130万円の基準
旧106万円の壁は撤廃された賃金要件、130万円は社会保険の扶養の収入基準です。別の仕組みとして整理します。
ひとつずつ見ていきますね。
106万円の賃金要件は撤廃済み
月8.8万円(年収約106万円)の賃金要件は2026年10月1日に撤廃されました。
加入の判断材料は、次のとおりです。
- 原則として週20時間以上
- 2か月を超える雇用の見込み
- 学生でないこと
- 厚生年金被保険者51人以上の企業等
年収106万円を超えたかだけでは加入を判断できません。賃金要件の撤廃後も、週の所定労働時間などの要件は残っています。
あさこ通常の労働者の4分の3以上働く場合の加入も別に確認します。
社会保険に入ると保険料が給料から引かれるので、超えた直後は手取りが減って見えます。
でもその分、将来の年金が増えたり傷病手当金が使えたりするので、まるごと損というわけでもないんです。
130万の壁:扶養から外れる


一方の130万の壁は、勤め先の規模に関係なく、家族の扶養から外れるラインです。
年収が130万円以上になると、原則として配偶者の社会保険の扶養に入れなくなって、自分で健康保険や年金に入る必要が出てきます。
| 基準 | |
|---|---|
| 社会保険の扶養 | 原則として年間収入見込み 130万円未満 |
| それ未満でも | 勤務先の社会保険の 加入要件を満たせば 自分で加入 |
130万の壁のほうはもう少しくわしく整理したので、超えたら具体的にいくら引かれるのか知りたい人は130万の壁の手取りシミュレーションも見てみてください。
- 勤務先の社会保険:時間等で判定
- 130万の壁:配偶者の扶養を外れる
- 勤め先の規模と働き方で変わる
言葉が似ていてややこしいけど、「入る保険が変わる」のと「扶養から外れる」のは別の話、と覚えておくとラクですよ。
賃金要件撤廃後の社会保険加入条件
ここで大事なのは、年収の金額だけで判断せず、残る加入要件を確認することです。
ひとつずつ見ていきますね。
加入条件はおもに5つ


短時間労働者の加入は、週の所定労働時間、雇用期間の見込み、学生かどうか、勤務先の適用条件で確認します。月8.8万円以上の賃金要件は2026年10月1日に撤廃済みです。
原則として週20時間以上、2か月を超える雇用見込み、学生でないこと、厚生年金被保険者51人以上の企業等が対象です。人数は病床数や登録人数ではなく、制度に沿って数えます。



ただ、この基準は段階的に拡大されてきていて、対象になる従業員数のラインも変わってきています。
なので「今の自分の職場が対象か」は、思い込みで決めずに勤め先の総務や担当者に確認するのが一番確実です。
- 週の所定労働時間が20時間以上か
- 月8.8万円の賃金要件は撤廃済み
- 勤め先の従業員数が基準を満たすか
- 2か月を超えて雇用される見込みか
- 学生ではないか
数字は目安なので、あなたの職場の正式な基準は必ず勤め先に確認してくださいね。制度は見直されることもあるので。
病院やクリニックは規模で変わる


総合病院か小さなクリニックかという名称だけでは決まりません。同じ法人の適用状況や被保険者数、任意の適用拡大の有無も含め、勤務先に確認してください。
職場が違えば社会保険の適用条件も違うことがあります。同僚の例だけで判断せず、自分の雇用条件で確認してください。
面接や登録の段階で「この契約内容なら社会保険に加入しますか」と聞いておくと、働き始めてからの手取りを見通しやすくなります。
社会保険に加入すると手取りはどうなる?
一番気になるお金の話。正直に書きますね。
超えた直後と、もっと働いた先では話が変わります。
ひとつずつ見ていきますね。
超えた直後は手取りが一時的に下がる


社会保険に加入すると、健康保険料と厚生年金保険料の本人負担が給料から引かれます。負担額は標準報酬月額や加入する健康保険、年齢などで変わります。
加入直後は保険料の負担で手取りが減ることがあります。現在は106万円を境に一律に切り替わるわけではないので、希望するシフトでの給与と保険料を勤務先に試算してもらってください。



なので「ちょっとだけ超える」のが一番中途半端です。
超えないように抑えるか、超えるならしっかり働いて取り返すか、どっちかに寄せたほうが手取りの面では納得しやすいと思います。
しっかり働けば手取りは逆転する


じゃあ超えたら損なのかというと、そうでもなくて。社会保険料を払っても、それを上回るくらい働けば手取りは増えていきます。



一般的には年収125〜130万くらいまで増やせると、保険料を引かれても扶養内の頃より手取りが多くなる、と言われています。
しかも社会保険に入ると、将来もらえる厚生年金が増えたり、病気で休んだときの傷病手当金が使えたり、というメリットもあります。
目先の手取りだけじゃなくて、こういう保障がつくのは看護師みたいに体力勝負の仕事だと地味に安心材料になるんですよね。
社会保険の保障も含めて働く時間を増やすか、家庭の事情に合わせて短時間にするかを考えます。配偶者の会社の家族手当にも独自の条件があるため、合わせて確認してください。
扶養内に抑えるなら働き方の調整


「やっぱり扶養内で収めたい」という人は、月ごとの働きすぎに気をつけるのがポイントです。年末にまとめて入りすぎて、気づいたら超えていた、というのが一番ありがちな失敗なので。
| 働き方 | 壁の管理 |
|---|---|
| 常勤・フルパート | シフトを自分で細かく 調整しにくいこともある |
| 月の労働時間や勤務日数を コントロールできる働き方 | 壁の管理がしやすい |
扶養の範囲で無理なく働きたい人向けの考え方は看護師が扶養内で働く方法のほうに詳しくまとめたので、合わせて読んでみてください。
看護師が壁を意識しながら働くなら単発・派遣も選択肢


扶養の壁を管理しながら働くなら、働き方そのものを選べると一気にラクになります。
扶養の壁を気にしながら働くうえで地味に効いてくるのが、収入を自分でコントロールできるかどうかです。
| 常勤・固定シフトのパート | 単発・スポット |
|---|---|
| 「来月は調整したいのに 人手が足りなくて 入らざるを得ない」 気づいたら壁を超えていた | 1日単位や数日単位で 仕事を選べる 「今年はもう上限に近いから 今月は控えめに」と 調整しやすい |
わたしの後輩もこれで一度焦っていました。
健診の補助やイベントナース、施設の応援なんかは単発の求人も多くて、ブランクがあっても入りやすいものがあります。
単発や派遣に強いサービスとしてよく名前が挙がるのが単発・派遣に強いMCナースネットです。
得意にしているのは、次のような働き方です。
- 常用型・登録型の派遣
- 1日からのスポット紹介
扶養の範囲で月ごとに収入を調整したい看護師とは相性がいいと思います。
登録だけして求人を見ておくと、壁を意識しながら働く調整の幅が広がります。
ただ、単発にもクセはあって。職場が毎回変わるので、その日の段取りを自分でつかむ瞬発力が要ります。
| ストレスに感じやすい人 | 向いている人 |
|---|---|
| 人間関係をじっくり 作りたい 決まったやり方を覚えて からのほうが安心 | 「職場の付き合いが しんどい」 「自分のペースで 予定を組みたい」 |
どのサービスが自分に合うかは比べてみないと分からないので、まずは複数の看護師転職サイトを見比べて、希望の年収上限を担当さんに伝えてしまうのが早いです。
条件を文章で渡しておくと、壁を超えそうな求人を避けてもらえます。
MCナースネットを含めて複数登録しておくと、単発も常勤も両方の求人を見比べられるので判断しやすいですよ。



扶養の壁が近い人ほど、シフトを自分で組める単発と相性がいいです。
よくある質問


- 旧106万円の壁と130万円の基準は何が違いますか?
-
旧106万円の壁は月8.8万円の賃金要件のことで、2026年10月1日に撤廃されました。130万円は社会保険の扶養の年間収入見込みの基準です。
勤務先での加入が必要かを先に確認してください。
- 106万円を超えると必ず社会保険に入りますか?
-
いいえ。106万円という年収だけでは決まりません。
月8.8万円の賃金要件は撤廃済みで、週20時間以上など残る要件で判断します。
- 社会保険加入後の手取りはどう確認しますか?
-
勤務先に希望する給与・勤務時間での保険料を試算してもらってください。健康保険の料率や年齢などで負担が変わるので、決まった年収で必ず手取りが逆転するとは限りません。
- 社会保険に入るなら、いくらまで働けば得ですか?
-
目安としては年収125〜130万くらいまで増やせると、社会保険料を引かれても扶養内の頃より手取りが多くなると言われています。
中途半端に少しだけ超えるのが一番もったいないので、超えるならしっかり働くほうが納得しやすいです。配偶者の家族手当の条件も合わせて考えてみてください。
- 社会保険に入るメリットはありますか?
-
あります。将来もらえる厚生年金が増えたり、病気やケガで働けないときに傷病手当金が使えたりします。
看護師は体力勝負の仕事なので、こうした保障がつくのは地味に安心材料になります。手取りが一時的に減るデメリットとあわせて、総合的に判断するといいと思います。
- 扶養内に収めたいんですが、何に気をつければいいですか?
-
年末にまとめて働きすぎて、気づいたら超えていた、というのが一番ありがちな失敗です。
年間の上限から逆算して、月ごとの勤務日数や時間をコントロールできる働き方を選ぶと管理しやすいです。
シフトを自分で調整しにくい職場なら、単発など働き方そのものを見直すのも手です。
- 単発や派遣だと扶養の調整はしやすいですか?
-
しやすいです。1日や数日単位で仕事を選べるので、収入が上限に近づいたら控える、といった調整が自分でできます。
健診補助やイベントナース、施設の応援などは単発の求人も多めです。月ごとに収入をコントロールしたい人には向いている働き方だと思います。
- ブランクがあっても単発で働けますか?
-
働けます。健診の補助や施設の応援など、ブランクのある人でも入りやすい単発の仕事はあります。
最初は急変対応の少ない現場から始めると気持ちがラクですよ。
単発に強いサービスに登録して、ブランクがあることを正直に伝えておくと、合う求人を紹介してもらいやすいです。
- 夫の会社の家族手当も関係しますか?
-
関係することがあります。配偶者の会社によっては、扶養の収入基準を超えると家族手当や扶養手当が止まる場合があるんです。
手当の金額が大きいと、壁を超えて働くかどうかの判断に影響します。世帯全体の手取りで考えたいので、配偶者の会社の手当の条件も一度確認しておくと安心です。
- 扶養の壁を意識した求人はどうやって探せばいいですか?
-
希望の年収上限をハッキリ伝えるのがコツです。
一人で探すと壁ギリギリの求人を見落としやすいので、看護師転職サイトに登録して「扶養内に収めたい」「月の収入をこのくらいに」と文章で伝えるのが安全です。
単発を扱うサービスも含めて複数登録すると、調整しやすい求人を見比べられますよ。
まとめ


旧106万円の賃金要件は撤廃されました。勤務先の社会保険に入る条件と、社会保険の扶養に入れる条件は別です。
まず自分の契約内容で加入が必要かを確認し、そのうえで手取りや保障を比べてください。



超えた直後は社会保険料が引かれて手取りが一時的に下がりますが、しっかり働けば年収の山を越えて逆転しますし、年金や傷病手当金といった保障もつきます。



扶養内に収めたいなら、月ごとに収入を調整できる単発のような働き方を選ぶと壁の管理がぐっとラクになります。
MCナースネットのような単発・派遣に強いサービスや複数の転職サイトを見比べて、希望の年収上限を伝えておくと、壁を意識した働き方を無理なく組み立てられますよ。
制度の確認先:国税庁「家族と税」/厚生労働省・2026年10月の制度変更(2026年10月3日確認)。









