聞いていた夜勤回数より勤務表の数が多くても、それがすぐ「嘘」になるとは限りません。でも、黙って受け入れる話でもないです。
来月の勤務表で自分の夜勤を数えて、手が止まった人に向けて書いています。分かれ目は、その回数が「どこに」「どんな言葉で」残っているかです。
契約のときに明示された条件と事実が違うなら、労働基準法には契約をすぐ解除できる決まりがあります。口頭の「月◯回程度」だけだと、嘘と言い切るのはむずかしくなります。
書いているのは、3交代の急性期病棟に7年いたあさこです。1回目の転職で「月8回程度」と聞いて入った病院の夜勤は、8〜10回でした。この記事は、ずれの分け方、入ったあとの動き方、条文で確かめた線、次に入る前の聞き方の順に進みます。
\最初にこの記事の結論/
看護師の求人の夜勤回数が「嘘」に見える5つのずれ方
聞いていた夜勤回数と実際が違うとき、まず疑いたいのは意図した嘘より「数え方のずれ」です。知恵袋で読んだ食い違いの相談と、わたしが病棟で7年見てきた勤務の組み方を合わせると、5つの型に分かれます。
順番に見ていきます。
「平均」と自分の月は別の数字
求人に書かれる回数は、病院や病棟の平均のことがあります。平均が月4回でも、あなたの月が4回になるとは限りません。夜勤免除や時短の人がいる病棟では、夜勤に入れる人に回数が寄るからです。
就職先を探す学生への回答で、現役の看護師がこう書いていました。病院が出す夜勤回数や残業の数字は、実際と違うことが多い。嘘の場合もあるけれど、配属先で数字が変わるのは病院ではよくある、という内容です。
平均の数字は、あなたの勤務表を約束する数字ではない。求人の数字が病棟の平均なのか、中途で入る人の目安なのかを分けて考えると、怒りの向け先が少しはっきりします。平均と自分の月の差が大きいときは、嘘というより、夜勤に入れる人が足りていない病棟だと読めます。
「程度」「少なめ」は幅のある言葉
「月◯回程度」「夜勤少なめ」は、上の幅が決まっていない言葉です。聞いた側は下の数字で覚え、言った側は上の幅も含めて話していることがあります。あとで違うと感じても、どちらも嘘をついたつもりがない、という形になりやすいです。
求人や面接で出てきたら、その場で数字に直したい言葉を並べます。
- 夜勤少なめ
- 月◯回程度
- 平均◯回
- 回数は応相談
- 夜勤は慣れてから
悩む女性わたしはこの「程度」を、数字に直さないまま入職しました。
この5つは、どれも「多い月は何回ですか」と聞き返せば数字になります。聞き返せなかったわたしの話は、次の章に書きます。
2交代と3交代で1回が違う
同じ「月8回」でも、2交代と3交代では重さがまったく違います。数え方はこうです。
| 交代制 | 1回の数え方 |
|---|---|
| 3交代 | 準夜と深夜を1回ずつ数える |
| 2交代 | 長い夜勤を1回と数える |
わたしがいた3交代の病棟では、準夜6回・深夜6回で月12回という月もありました。2交代は1回が長く、日本看護協会のガイドラインにも、拘束が16時間以上の病院が多いという調査が載っています。
前の職場が2交代で次が3交代だと、「月4回と聞いたのに8回ある」という食い違いに見えることがあります。どちらで数えた話かを、最初にそろえるだけで防げるずれです。体にはどちらが重いのかは、2交代と3交代はどっちがきついのかで比べました。
配属と時期で回数は動く
面接のときの話と、配属が決まったあとの現実がずれる型です。読んだ相談の中では、この型がいちばん切実でした。
夜勤専従の枠で採用されたのに、試用期間が終わっても3交代に組まれ、夜勤が4〜6回の月もあれば13回の月もある。2回相談してはぐらかされ、強く言うと「専従の枠は埋まっている」と返された、という相談がありました。
面接で「その部署への配属はない」と言われていた6年目の方の相談もありました。入職すると配属の紙が手書きで書き換えられていて、1か月で夜勤が月7回になったそうです。
どちらも、面接のときの話と、配属が決まったあとの現実が変わっています。枠が埋まったなどの事情があったのかもしれませんし、病院に悪意があったかどうかは外からは分かりません。でも、変わったことを本人に説明しないまま進めるのは、別の問題です。
求人の情報が古いこともある
求人サイトや紹介会社に出ている条件が、いまの病院の状況に追いついていないこともありえます。知恵袋には、求人サイトの基本給と契約の基本給が3万円違った方の相談がありました。病院に聞いたら、求人サイトの表示のほうを直すという返事だったそうです。
夜勤回数でも、同じことは起こりえます。たとえば、去年の病棟の数字が、人が減った今年もそのまま載っている、という形です。「この数字はいつの時点のものですか」と聞くと、古い情報かどうかが分かります。
5つのずれ方と、確かめる質問を並べます。
| ずれ方 | よくある言い方 | 確かめる質問 |
|---|---|---|
| 「平均」と自分の月 | 夜勤は平均月4回 | いちばん多い人は何回ですか |
| 幅のある言葉 | 月8回程度・少なめ | 多い月は何回ですか |
| 2交代と3交代 | 夜勤は月4回 | 1回は何時間の勤務ですか |
| 配属と時期 | この病棟の予定です | 配属が変わることはありますか |
| 情報が古い | 求人票の数字のまま | いつの時点の数字ですか |
わたしの「月8回程度」は嘘だったのか
わたしの場合、嘘だったとは今も言い切れません。8回と10回の差は、「程度」という言葉の幅に入ってしまうからです。
7年目の春、大手のエージェント1社だけに頼って、別の急性期病院に転職しました。年収は20万円上がる条件でした。
そのころのわたしは、次の病院の入職日を、2月の予定から4月にずらしてもらっていました。その負い目があって、「少なめって、月に何回ですか」「多い月は何回ですか」を確かめないまま入職しました。
| わたしの場合 | 言葉と回数 |
|---|---|
| 求人票の言葉 | 夜勤少なめ |
| 聞いていた回数 | 月8回程度 |
| 入ってからの回数 | 月8〜10回 |
| 前の病棟の多い時期 | 月10〜12回 |
前の病棟とくらべれば、8〜10回でも「少なめ」と言えてしまいます。上の章で言えば、わたしの食い違いは2つ目の「幅のある言葉」の型です。



月8回の月もあったので、嘘だと言い切る材料がわたしの手元にはありません。
結局、その病院は1年で辞めました。いちばんきつかったのは夜勤そのものより、「また選択を間違えた」と認めることでした。
確認しなかったわたしにも原因はある。でも、「少なめ」「程度」のまま話が進む求人の伝わり方にも原因はあると、今は思っています。両方です。
1回目の転職でつまずいたほかの理由は、看護師の転職失敗のパターンにまとめています。ここから先は夜勤回数の食い違い1点にしぼって、動き方と法律の線を見ていきます。
入ってしまったあとは5つの順番で動く
入ってしまったあとは、怒りを伝える前に「数字と紙」をそろえるのが先です。順番は、残す、院内で聞く、紹介元に伝える、外に相談する、決める、の5つです。
順番に見ていきます。
まず3か月分の実数を残す
最初にやるのは、師長に言うことではなく、残すことです。1か月分だけだと「今月はたまたま」で終わってしまいます。
勤務表は3か月分あると、たまたまではないと言えます。入職したばかりなら、出ている月の分だけでかまいません。
残すものは次の6つです。
- 自分の勤務表(出ている月すべて)
- 給与明細の夜勤手当の回数
- 求人票の画面の保存か印刷
- 労働条件通知書・雇用契約書
- 担当者や病院とのメール
- 言われた日と言葉のメモ
求人の画面は、募集が終わると見られなくなることがあります。気づいたその日に保存しておくと安心です。メモは「誰に」「いつ」「何回と言われたか」の3つだけで足ります。
師長には数字で聞く
師長に伝えるときは、「話が違います」ではなく、数字を並べて聞きます。責める言い方だと、相手は守りに入って数字を出してくれません。
そのまま使える聞き方を置いておきます。
求人では夜勤は月◯回程度と聞いていました。今月は◯回、来月は◯回になっています。この病棟の直近3か月の平均と、わたしの回数がいつごろ何回になる見込みかを教えていただけますか。(師長への聞き方の例)



わたしは最初の病院を辞めるとき「夜勤、減らすから」と言われましたが、月の回数の数字は最後まで出ませんでした。
この経験から、数字のない約束は残らないと思っています。「落ち着いたら減らすね」と言われたら、「何月から何回になりそうですか」ともう一度だけ聞いてください。勤務表の希望を出す締切の前に話すと、次の月から反映してもらいやすいです。
紹介元にも事実を伝える
紹介会社を通して入職したなら、担当者にも同じ数字を伝えます。目的は責めることではなく、病院との間に入ってもらうことと、記録を残すことです。電話よりメールのほうが、あとで読み返せます。
転職会社から聞いていた条件と現場がいくつも違い、先輩に確かめると「そんなの嘘だよ」と言われた、という相談も読みました。投稿した方は「騙された感が強い」と書いていました。
担当者が知らなかっただけなのか、知っていて言わなかったのかは、外からは分かりません。伝えるのは「聞いていた数字」と「いまの数字」の2つだけにすると、話がこじれにくいです。
ハローワークの求人だった場合は、ハローワーク求人ホットラインに申し出る方法もあります。事実を確かめたうえで、会社に是正の指導をすると案内されています。
外の相談先は無料で使える
院内で数字が返ってこないときは、外に相談できます。厚生労働省の資料で案内されている相談先を並べます。
| 相談先 | 向いている場面 |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー | 自分のケースがどの線にあるか知りたい |
| 都道府県の労働局 | 紹介会社や求人広告を通した求人 |
| ハローワーク求人ホットライン | ハローワークの求人だった |
総合労働相談コーナーは、労働局や労働基準監督署の中など全国378か所にあって、予約不要・無料です。違反の疑いがあるときは、労働基準監督署などの担当の部署に取り次ぐと案内されています。
持っていくのは、上で残した6つです。聞きたいことは2つくらいにしぼると、話が早いです。「労働基準法15条の話になりますか」「求人の表示として問題はありますか」の2つです。
残るか辞めるかの線の引き方
残るか辞めるかは、回数の差より「聞いたあとの反応」で決めるのがいいと思っています。数字で聞いて数字が返ってくる職場は、調整の余地があります。
逆に、次の3つが重なるなら、わたしは離れることを考えます。
- 数字で聞いても数字が出ない
- 明示された条件と事実が違う
- 体に症状が出はじめている
入職時の条件とまったく違うので辞めたい、という4年目の方の相談がありました。短期離職が次の面接で不利にならないか、理由を「条件が違った」と言っていいのか、と悩んでいました。
辞めたあとの経歴が心配になるのは当たり前です。わたしも1年で辞めています。
短い在籍がどこまで響くのかは、看護師が1年未満で辞めたら不利になるのかを応募先ごとに調べた記事にまとめました。勢いでその日に辞めるより、残すものを残してから動くほうが、次の面接でも説明しやすいです。
夜勤回数の食い違いは違法?職業安定法と労基法15条を開いて確かめた
「違法かどうか」は、求人の段階と契約の段階で、見る法律が変わります。e-Gov法令検索で条文を開いて確かめました(確認日は2026年10月8日)。わたしは法律の専門家ではないので、自分のケースの判断は、あとで書く相談先に聞いてください。
順番に見ていきます。
求人の段階は職業安定法
求人票や紹介の段階のルールは、職業安定法にあります。第5条の3は、求人を出す側と紹介する側に、仕事の内容・賃金・労働時間などの労働条件を明示することを求めています。最初に示した条件を変えるときは、変える内容を相手に明示する決まりもあります。
第5条の4は、求人の情報について、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。第65条には罰則もあります。虚偽の条件を示して職業紹介や募集、求人の申込みをすると、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。



条文があることと、あなたのケースが「虚偽」に当たるかどうかは、別の話です。
「平均4回」と書いてあって自分の月が6回だった、というだけで虚偽になるかは、条文を読んでも分かりませんでした。
厚生労働省の求職者向けリーフレットも開きました。求人票と契約の内容が違うときは、どの点が違うのかを会社が明示する義務がある、という内容です。幅で示した条件を1つに決めるときも対象です。
契約の段階は労働基準法15条
入職するときのルールは、労働基準法の第15条です。会社は契約を結ぶとき、賃金・労働時間などの労働条件を明示しなければなりません。明示された条件が事実と違う場合、働く側は即時に契約を解除できると書かれています。
書いてあるのは「すぐ辞められる」ことで、回数を直してもらう方法は15条にはありません。就職のために引っ越した人が14日以内に帰郷するなら、会社が必要な旅費を負担する決まりもあります。
書面で渡す項目は、施行規則の第5条に並んでいます。主なものはこの7つです。
- 契約の期間
- 働く場所と仕事、その変更の範囲
- 始業と終業の時刻
- 休憩・休日・休暇
- 交替制の勤務の決まり
- 賃金の決め方と支払い
- 退職に関すること
見てのとおり、「夜勤は月◯回」という回数の項目は、この中に挙がっていません。でも、夜勤と関係がないわけでもないです。厚生労働省のモデル労働条件通知書の書き方と合わせると、通知書から読めるものはこうなります。
| 通知書の欄 | 夜勤について読めること |
|---|---|
| 始業と終業の時刻 | 交替制はシフトごとの時刻 |
| 働く場所と仕事 | 配属が変わる「変更の範囲」 |
| 月の夜勤回数 | 書き添えがなければ読めない |
月に何回かは、「夜勤は月◯回」と書き添えてあるかどうかが最初の分かれ目です。書いてあって事実と違うなら、15条の話に近づきます。
15条の条文は書面に限った書き方ではありません。でも、口頭だけだと、言った言わないになりやすいです。どちらの場合も、自分だけで決めつけずに相談先で確かめてください。
3交代の目安は月8回以内
回数そのものの目安は、日本看護協会の夜勤・交代制勤務に関するガイドラインにあります。勤務編成の基準3は、3交代は月8回以内を基本とし、ほかの交代制は労働時間などに応じた回数としています。
法律ではなく、勤務を組むときの目安なので、月8回を超えたら違法という数字ではありません。
「72時間ルールがあるから大丈夫」と聞いた人もいると思います。2026年度の改定後の厚生労働省の通知(令和8年3月5日)でも、この入院基本料の要件は残っていました。中身はこうです。
- 月平均の夜勤時間数72時間以下
- 同じ入院基本料の病棟全体の平均
- 夜勤専従の人は計算に入らない
つまり、病院が要件を満たしていても、あなた個人の月が多いことは起こります。一人ひとりの上限を決めた数字ではないからです。
3つの段階を並べます。
| 段階 | 見るもの | 書いてあること |
|---|---|---|
| 求人・紹介 | 職業安定法 | 条件の明示、虚偽の表示の禁止 |
| 契約・入職 | 労働基準法15条 | 条件の明示、違えば即時解除 |
| 回数の目安 | 看護協会の基準 | 3交代は月8回以内が基本 |
次の求人は直近3か月の夜勤の実数で確かめる
次の求人では、「程度」や「平均」を、入る前に実数へ直しておきます。聞く、言い方を工夫する、残す、先に働いてみる、の4つです。
順番に見ていきます。
直近3か月の実数で聞く
聞くのは「夜勤は何回ですか」ではなく、「配属予定の病棟の、直近3か月の実数」です。予定や目安ではなく、もう終わった月の数字を聞くと、ぼかしにくくなります。
入る前に聞いておきたいのは、次の6つです。
- 配属予定の病棟の直近3か月の回数
- いちばん多い人は月何回か
- 夜勤に入れる人は何人いるか
- 夜勤免除と時短の人は何人か
- 2交代か3交代か、1回は何時間か
- 夜勤は入職何か月目から入るか
6つ全部を面接で聞く必要はありません。紹介会社を使っているなら、担当者に先に聞いてもらえます。答えが「病棟によります」で終わったら、配属予定の病棟を聞いてから、もう一度同じ質問をします。
聞きにくいときの言い方
条件のことばかり聞くと印象が悪くなりそうで、聞けない。その気持ちはよく分かります。わたしは入職日をずらしてもらった負い目で、「月に何回ですか」の一言が聞けませんでした。
聞きやすくするコツは、理由を先に言うことです。「長く働きたいので、生活の予定を立てるために教えてください」と前置きします。条件にうるさい人ではなく、続けるつもりの人として伝わります。



聞いて嫌な顔をされる職場なら、入ってから数字で相談するのはもっとむずかしいと思います。
面接でどうしても言い出せなかったら、内定の返事をする前に、メールで聞いてもかまいません。返事をする前がいちばん聞きやすい時期です。
内定後は書面とメールで残す
聞いた数字は、書面かメールに残します。まず、労働条件通知書に夜勤のことがどう書いてあるかを見てください。回数の欄がなければ、「夜勤の回数の目安を書き添えていただけますか」と頼んでみる価値はあります。
書いてもらえないときは、自分からメールを送って残します。文面はこれで足ります。
本日はありがとうございました。確認のためお送りします。配属予定の◯◯病棟の夜勤は、直近3か月の実績で月◯回前後、多い方で◯回と伺いました。わたしの夜勤開始は入職◯か月目から、という理解で合っていますでしょうか。(内定後の確認メールの例)
返事が来れば、それが「どこに・どんな言葉で」残っているかの答えになります。約束を取りつけるというより、あとで話し合うときの出発点を作っておく、という感じです。
働いてから決める道もある
聞いても残しても不安が消えないなら、正社員で入る前に、その職場で働いてみる方法があります。わたしの2回目の転職はこの形でした。
わたしがたどった順番はこうです。
- MCナースネットに登録
- 派遣で日勤の職場を体験
- 合うと確信してから紹介で正社員
求人の言葉を信じるかで悩むより、自分の目で見てから決められたのが、1回目との違いでした。いまは内科外来で、日勤だけで働いています。
ただ、病院や診療所の看護の仕事は、労働者派遣法の施行令で派遣できる場合がしぼられています。紹介予定派遣や、産休・育休の代わりなどです。入りたい職場に派遣から入れるかは、担当に先に聞いてください。
この順番が向かないのは、次のような人です。
- 回数を調整して今の職場に残りたい
- すぐ正社員の収入が要る
派遣の仕事がどのくらいあるかは住む地域でちがうので、先にのぞいておくと安心です。担当とのやりとりは、よくなかったところもふくめてMCナースネットの評判に書きました。
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看護師の求人と夜勤回数の嘘についてよくある質問
- 看護師の求人の夜勤回数が実際と違うのは違法ですか?
-
違うというだけで、すぐ違法になるとは言い切れません。求人の段階は職業安定法、契約の段階は労働基準法15条と、見る法律が分かれます。契約のときに明示された条件と事実が違う場合は、15条に即時解除の決まりがあります。自分のケースは総合労働相談コーナーで確かめてください。
- 看護師の夜勤回数は月何回が目安ですか?
-
日本看護協会のガイドラインは、3交代は月8回以内を基本とし、それ以外の交代制は労働時間などに応じた回数としています。これは法律ではなく、勤務を組むときの目安なので、超えたら違法という数字ではありません。2交代は1回が長いので、3交代と同じ回数では比べられません。
- 72時間ルールを守っている病院なら、看護師の夜勤回数は多くなりませんか?
-
多くなることはあります。2026年度の診療報酬改定後の厚生労働省の通知(令和8年3月5日)を見ました。月平均の夜勤時間数は、同じ入院基本料の病棟全体で計算する数字で、個人ごとの上限ではありませんでした。夜勤専従の人は計算に入らないので、病棟の平均と自分の回数は別に見てください。
- 求人票に夜勤は月4回程度とあったのに6回でした。嘘ですか?
-
「程度」には上の幅が決まっていないので、嘘と言い切るのはむずかしいです。まず、直近3か月の自分の回数と、病棟の平均を師長に数字で聞いてください。数字が返ってくるか、はぐらかされるかで、次の動き方が変わります。
- 看護師の面接で夜勤回数を聞くと印象が悪くなりますか?
-
聞き方しだいだと思います。「長く働きたいので、生活の予定を立てるために」と理由を先に言うと、続けるつもりの人として伝わります。面接で言い出せなかったら、内定の返事をする前にメールで聞いても大丈夫です。
- 夜勤回数は労働条件通知書に書いてもらえますか?
-
頼むことはできます。ただ、施行規則で書面に書くと決まっているのは、始業・終業の時刻や交替制の決まりまでです。月の回数は項目に挙がっていないので、書いてもらえないこともあります。その場合は、聞いた数字を自分からメールで送って、返事を残しておく方法があります。
- 口約束の夜勤回数は守ってもらえないのでしょうか?
-
守ってもらえないと決まっているわけではありません。ただ、言った言わないになりやすいのは確かです。言われた日と言葉をメモし、メールで確認を残してから話すと進めやすくなります。
- 求人と夜勤回数が違うことを理由に辞めたら、失業給付はどうなりますか?
-
ハローワークの特定受給資格者の範囲に、この場合の項目があります。契約のとき明示された労働条件が、事実と著しく相違したことで離職した人です。当てはまるかどうかはハローワークが判断するので、通知書や勤務表を持って相談してください。辞めたあとのお金の回し方は、看護師の無職期間の生活費の記事にまとめています。
- 夜勤回数が求人と違って辞めた場合、次の面接でどう説明すればいいですか?
-
前の職場を責める言い方より、数字と自分の反省を短く話すほうが伝わると思います。「夜勤の回数を数字で確かめずに入職したのが原因でした。今回は直近の実績を先に確認しています」という形です。知恵袋の回答でも、条件への不満だけを話すのはすすめられていませんでした。
- 転職サイトの担当者から聞いた看護師の求人の夜勤回数は信用していいですか?
-
信用するかどうかより、「いつの時点の、どの病棟の数字ですか」と聞くのがいいです。担当者も、病院から聞いた数字をそのまま伝えているだけのことがあります。答えがあいまいなら、病院に確認してもらい、返事をメールでもらってください。
まとめ:看護師の求人の夜勤回数が嘘かどうかより、残っている言葉を見る
聞いていた夜勤回数と実際が違ったとき、嘘かどうかを一人で考え続けても、答えはなかなか出ません。先に見るのは、その回数がどこに、どんな言葉で残っているかです。
- 平均と程度のずれを先に疑う
- 明示と違えば15条の話
- 通知書の夜勤の書き方を見る
- 勤務表は3か月分を残す
- 師長には数字で聞く
- 次は直近3か月の実数を聞く
1回目の転職で、わたしが回数を確かめなかったのは事実です。あれが嘘だったのか、わたしが聞かなかっただけなのか、答えは今も出ていません。
ただ、2回目の転職では、あいまいな言葉のまま入るのをやめて、先に働いて確かめてから決めました。この記事が、今日の勤務表を写真に撮るところから始めるきっかけになればうれしいです。








