内定の連絡をもらったのに、返事の文面が打てないまま夜になった。先に答えを書くと、決める前にやるのは「受けるか断るか」を考えることではなく、迷いの正体を分けることです。
知恵袋で、転職の内定で迷っている看護師の相談を14件読みました。分けてみると、迷いは5つの型になります。型によって、返事までにやることが変わります。
書き手のわたしは、急性期の病棟を7年経験した看護師のあさこです。1回目の転職では、入職日をずらしてもらった負い目で、夜勤が月に何回かを聞けないまま入職しました。
迷うより前に、確かめる質問を自分で引っ込めた形です。この記事では、5つの型の見分け方と、返事の前に聞く順番を書きます。
\最初にこの記事の結論/
看護師が転職の内定で迷う5つの型と見分け方
内定で迷うときは、迷いが5つの型のどれなのかを先に分けます。知恵袋で読んだ14件の相談を、本文でいちばん長く書かれている悩みで分けました。
順番に見ていきます。
2つの内定で決められない
14件のうち3件は、内定が2つあって選べないという相談でした。この型は、どちらも悪くないから止まっています。困っているようで、選ぶ材料は手元にある型です。
2つの病院から内定をもらい、条件はほとんど同じで年収に38万円ほどの差がある。給与がいいほうにするか、病棟見学の印象がとても良かったほうにするか、という相談がありました。
2つの転職サイトから1つずつ病院を紹介され、片方の担当者がもう片方の病院の批判ばかりする。その担当者が紹介してくれた病院も良かったのに、そこには行きたくなくなった、という相談もありました。
見分け方は、比べる材料が両方そろっているかです。片方は数字で、片方は印象のまま比べていると、何日考えても決まりません。担当者の言葉で気持ちが動いたときは、病院への評価と担当者への評価がまざっていないかを見てください。
もう1社の結果を待ちたい
3件は、ほかの選考が残っているので返事を待ってほしい、という型でした。迷っているというより、選考の順番と返事の期限が合っていない状態です。やることははっきりしているのに、頼むのが怖くて止まっています。
内定の返事を少し待ってほしいと頼んだら、人がそろえばそちらを優先すると言われ、数日後に取り消しの連絡が来た。あとから受けた病院とくらべると1つ目のほうがよかった、という相談がありました。
第一志望の内定を保留にしたまま2〜3日連絡がなく、やっぱりここで働きたいと伝えたものの、取り消されるのではと不安になっている、という訪問看護師の方の相談も読みました。
この型で怖いのは、待ってもらっている間に枠が埋まることです。待ってもらうなら、何日まで待てるのかを先に聞くのが出発点になります。
いまの職場に残るか揺れる
3件は、内定先よりも、いまの職場を離れることのほうで揺れていました。読んでいていちばん胸が痛かったのがこの型です。内定先の話をしているようで、本文の大半はいまの職場と自分への評価に使われていました。
3交代の総合病院で8年目、夜勤は月9〜10回。出勤前に涙が止まらなくなって転職活動をし、年収が100万円ほど下がる病院の内定を承諾した。そのあと家族に「辞めないほうがいい」と言われて辞退を考えはじめた、という相談がありました。
この方は、自分はただ甘いだけなのでは、という後ろめたさをずっと抱えていると書いていました。1年目で休職中の方が、年収が50万円以上下がる内定先と、いまの病棟に戻ることの間で考えがぐるぐるしている、という相談もあります。返事の期限は数日後でした。
見分け方は、揺れはじめたのが「誰かに何か言われたあと」かどうかです。内定先の情報は何も変わっていないのに揺れているなら、正体は内定先ではありません。
また失敗しそうで怖い
3件は、内定先の条件より、これまでの辞め方や続かなかった経験のほうが本文に出てくる相談でした。「また続かなかったらどうしよう」という怖さです。内定がうれしいより先に、前の職場の記憶が戻ってきています。
過去に2つの病院を短い期間で辞めていて、復職の内定をもらったけれど、また同じことをくり返すのではと不安。見学で病棟の雰囲気に好印象を持てなかったことも引っかかっている、という相談がありました。
内定のあとに口コミを見てしまい、顔合わせのときのスタッフの対応も思い出して不安になった。いまの職場は辞めることが決まっていて後戻りがむずかしい、という25歳の方の相談も読みました。
悩む女性わたしも1回目の転職先を1年で辞めているので、「また間違えるかも」という怖さはよく分かります。
見分け方は、不安の中に「確かめられること」がまざっているかです。雰囲気や口コミは確かめにくいけれど、配属先や教える人がつくかどうかは聞けます。確かめられる分を先に減らすと、残った怖さの大きさが見えてきます。
短い在籍が続くことが心配な人は、看護師の転職回数が多いと不利になるのかを調べた記事も読んでみてください。怖さの中身が、少し分けられると思います。
条件の1点が引っかかる
いちばん少なかったのが、条件の1点が引っかかっている型で、14件のうち2件でした。どちらも、内定先そのものより、1つの条件か連絡のことで止まっていました。
ICU配属の内定で、通勤が混む時間だと片道50分かかることだけが気になる、という6年目の方の相談。
口頭で「ぜひ来てほしい」と言われて返事をしたのに、5日たっても連絡が来ない、という相談。
少ないのは、困っている人が少ないからではないと思っています。確かめていない条件は、迷いとして気づきにくいからです。ほかの型の相談にも、「有給はすべて使えるらしい」「2交代はやったことがないから分からない」のように、確かめていない点がまざっていました。
わたしが1回目の転職でつまずいたのも、この型です。わたしに残っているのは、聞かなかったという事実のほうです。
5つの型を並べます。
| 迷いの型 | よく出る言葉 | 返事までにやること |
|---|---|---|
| 2つの内定で決められない | どちらも良くて選べない | 同じ項目を数字でそろえる |
| もう1社を待ちたい | 結果が出てから決めたい | 待てる日を聞いて日付で頼む |
| いまの職場に残るか揺れる | 辞めないほうがいいかも | 転職を始めた理由に戻る |
| また失敗しそうで怖い | また続かなかったら | 確かめられる不安を先に減らす |
| 条件の1点が引っかかる | ここだけが気になる | その1点を数字で聞く |
型が1つに決まらない人は、次の5つを上から順に見てください。
- 内定は1つか、2つ以上か
- 結果待ちの選考が残っているか
- 揺れたのは誰かの一言のあとか
- 怖いのは内定先か、転職自体か
- 聞いていない条件が残っていないか
2つ以上に当てはまる人もいます。その場合は、いちばん下の「聞いていない条件」から片づけるのがおすすめです。ここが残ったままだと、ほかの型の迷いも大きく見えます。
わたしは迷う前に、聞く質問を引っ込めた
わたしの1回目の転職は、迷って間違えたというより、迷う材料を自分で集めなかった失敗でした。
頼ったのは大手のエージェント1社だけです。決めたのは別の急性期病院で、求人票の夜勤の欄は「夜勤少なめ」、口頭では「月8回程度」、年収は20万円上がる話でした。
内定から入職までを、時間の順に並べます。
| いつ | 起きたこと |
|---|---|
| 退職の交渉 | 引き止めで退職が3月31日付に延びる |
| 入職日 | 2月の予定を4月にずらしてもらう |
| 入職まで | 月に何回かを聞かないまま過ごす |
| 入職後 | 夜勤は月8〜10回だった |
| 1年後 | その病院も辞める |
入職日の相談をしたあと、わたしは聞けなくなりました。「夜勤少なめって、月に何回ですか」。迷惑をかけた側が、さらに条件を聞くのはわがままだと、自分で決めてしまったんです。



「程度」が何回までなのかを数字にする一言を、わたしは自分で引っ込めました。
いま振り返ると、順番が逆でした。お願いを先に出すと、そのあとの質問は口から出にくくなります。
聞きたいことは、頼みごとをする前か、同じ連絡の中で聞く。この記事でいちばん伝えたいのは、この順番です。
前の病院を辞めるまでに何があったかは、退職を引き止められた看護師が辞めるまでの記事に書いています。退職日がずれると、まだ入っていない職場への遠慮まで生まれる、という話です。
返事までにやることは型で変わる|聞く質問6つと文面
返事までにやることは、型ごとに1つか2つで足ります。どの型にも共通するのは、質問を数字にすることと、聞く順番です。
順番に見ていきます。
聞く質問は数字にしておく
最初にやるのは、引っかかっている点を「数字で答えられる質問」に直すことです。「夜勤は多いですか」と聞くと、「そこまで多くないですよ」で終わります。「直近3か月で月に何回でしたか」と聞けば、数字が返ってきます。
3交代の病棟に7年いた目で見て、返事の前に聞いておきたい質問を並べます。
- 配属予定の病棟はどこか
- 配属が変わる範囲はどこまでか
- 夜勤は入職何か月目からか
- 日勤のあとの深夜入りはあるか
- 残業は月に何時間くらいか
- 夜勤明けは休みに数えるか
6つ全部は要りません。上の表で自分の型を見て、引っかかる1〜2問だけ選べば足ります。夜勤の回数をどう聞くかは、求人の夜勤回数が嘘かどうかを確かめる方法の記事に、聞き方の形までくわしく書きました。
頼みごとより先に質問する
質問は、返事を待ってもらうお願いや、入職日の相談より先に送ります。わたしが聞けなくなったのは、頼みごとを先にして、負い目ができたあとだったからです。順番を入れかえるだけで、同じ質問がずっと出しやすくなります。
同じ連絡に入れるなら、質問を上、お願いを下にします。文面はこのくらいで足ります。「内定のご連絡ありがとうございます。お返事の前に2点だけ確認させてください。配属予定の病棟の夜勤は、直近3か月の実績で月に何回ほどでしょうか。夜勤に入るのは入職して何か月目からでしょうか」。



返事をする前のほうが、入職が決まったあとより聞きやすいと、今のわたしは思っています。
紹介会社を通しているなら、担当者に同じ文面を送って、病院に聞いてもらえます。聞いてから返事をするほうが、あとの自分を守ります。答えが返ってこないまま期限が来そうなときは、次の頼み方を使ってください。
待ってもらうときの頼み方
返事を待ってほしいときは、理由と日付をセットにして頼みます。「少し待ってください」だけだと、相手は枠を空けておく日数が読めません。もう1社の結果を待ちたい人も、質問の答えを待ちたい人も、形は同じです。
文面に入れるのは次の3つです。
- 待ってほしい理由
- 何月何日まで待ってほしいか
- 無理なら待てる日を聞く一文
例にするとこうなります。「◯日に別の病院の面接があり、結果が出てからお返事したいと考えています。◯月◯日までお待ちいただくことはできますか。むずかしい場合は、いつまでならお待ちいただけるか教えてください」。うそをつく必要はありませんし、第一志望ではないと言う必要もありません。
読んだ相談では、待ってもらった結果が2通りに分かれていました。
- 待つ間に枠が埋まった
- 待った末の承諾を喜ばれた
2つめは、保留のあとで承諾していいか悩む相談に、採用する側の立場だという人が答えていたものです。待ってもらえるかどうかは、病院の人手の事情で変わります。
だから、頼む前に、待つ間に枠が埋まってもいい内定なのかを自分に聞いてください。埋まったら困るなら、その内定は、あなたの中でもう1社より上にあります。
残るか揺れる人が戻る場所
いまの職場に残るか揺れている人は、内定先の条件ではなく、転職活動を始めた日の理由に戻ります。確かめるのは、その理由がいまも残っているかどうかです。内定先をいくら調べても、この型の迷いは小さくなりません。
紙に3つ書いてみてください。
- 転職を考えはじめたきっかけ
- それはいま、変わったか
- 変わったなら、何が変わったか
夜勤の回数も体の症状もそのままなのに、家族や同僚の一言で揺れているなら、変わったのは状況ではなく気持ちのほうです。家族の言葉で揺れている人には、夜勤をやめたいのに家族が反対するときの話し方も役に立つと思います。書いた答えで、次の動きは2つに分かれます。
- 理由が残る→内定先の確認へ
- 理由が消えた→残る道も候補
わたしには、ここで言えることが1つあります。わたしは辞めるまでに、院内の日勤の部署へ移る希望を一度も出していません。試さなかった道があると、あとで「残っていたら」と考える材料になります。
残る道をまだ試していない人は、異動の希望を出せるかどうかを、返事の期限までに確かめるのも1つの手です。内定のことまで話す必要はありません。異動がむずかしいと分かれば、それも決める材料になります。
2つの内定は同じ物差しで
2つの内定で決められない人は、比べる前に、両方の「分からない」を同じ数にそろえます。片方だけ夜勤の実数を知っていて、もう片方は「少なめ」のままだと、比べているようで比べられていません。先に、足りないほうへ同じ質問を送ってください。
書き出すのは、差がついている項目だけで足ります。年収に差があるなら、その差が夜勤手当の回数の差なのか、基本給の差なのかを聞いてください。夜勤が多いぶん高いだけなら、それは年収の差というより、夜勤の差です。
わたしが働いた職場のうち、病棟といまの外来を並べるとこうなります。
| 職場 | 年収 | 中身 |
|---|---|---|
| 3交代の病棟 | 370万円 | 夜勤手当と深夜割増が大きい |
| 日勤だけの内科外来 | 430万円 | 基本給が高い+担当の交渉 |
病棟のころは基本給が高くなく、夜勤の回数で年収を支えていました。年収の数字だけでは、働き方の重さは分かりません。
担当者の言葉で揺れた人は、病院の情報と担当者の感想を分けてください。もう片方の病院を悪く言われたときは、「それはいつの、誰から聞いた話ですか」と聞くと、事実なのかどうかが見えてきます。
怖さは確かめて小さくする
また失敗しそうで怖い人は、怖さを「確かめられること」と「入ってみないと分からないこと」に分けます。前の職場のつらさを思い出しているときは、この2つが1つのかたまりになっています。分けるだけで、返事までにやることが見えてきます。
確かめられるのは、次の3つです。
- 配属される病棟
- 教える人がつくかどうか
- もう一度見学できるか
見学で引っかかった点があるなら、もう一度見学を頼んでもかまいません。申し送りの前後と午後の落ち着いた時間帯では、病棟の空気がまるで違います。
入ってみないと分からないことは、どの職場を選んでも残ります。残った怖さが大きすぎて返事ができないなら、正社員で入る前に働き方を試す道があります。これは最後の章に書きます。
返事の前にわたしが条文で確かめた内定の決まり
承諾したら辞退できないのか、通知書はいつもらえるのかは、厚生労働省のQ&Aと条文を自分で開いて照らし合わせました(2026年10月9日時点)。法律の専門家ではないので、あなたの場合にどうなるかは、最後に書く相談窓口で確かめてください。
順番に見ていきます。
内定は契約のことが多い
内定は、多くの場合すでに労働契約が成り立った状態です。厚生労働省の確かめよう労働条件のQ&Aでは、採用内定に法律上の定義はないとしたうえで、一般には、働きはじめる日が決まっていて、一定の理由があれば取り消せる余地を残した契約だ、と説明しています。
つまり、内定は「まだ何も決まっていない状態」とは限りません。合理的な理由がなければ病院も取り消せない、という考え方が同じページにあります。
いまの自分の段階は、次の3つで確かめられます。
- 口頭で内定を聞いただけ
- 通知書を受け取った
- 承諾の返事や書類を出した
下に行くほど、病院の側はあなたの入職を前提に動いています。
承諾後の辞退はできるのか
承諾したあとで辞退を考えている人もいると思います。読んだ相談の中にも、担当者から「辞退はできない」と言われた、という方がいました。
同じ厚生労働省のページには、内定者の側からの辞退は基本的に問題ない、と書かれています。ただし、あまりに信義に反する場合は損害賠償を求められる可能性もあり得る、という注意つきです。契約が成り立っている内定の辞退は一方的な契約の破棄にあたる、とも書かれていました。
民法の第627条も開きました。期間の定めのない雇用は、いつでも解約を申し入れることができ、申し入れの日から2週間で終了する、という条文です。
この条文は、期間の定めのない雇用の話です。契約職員や期間つきのパートのように期間が決まっている雇用は、第628条の「やむを得ない事由があるとき」という別の決まりになります。内定の辞退にこの条文がどう当てはまるかも、条文だけでは言い切れません。



わたしが開いた条文とページの中には、「承諾したら必ず入職しなければならない」という決まりは見つけられませんでした。
だからといって、気軽に辞退していいという話ではありません。病院は、あなたの入職に合わせて人の配置を組んでいます。辞退するなら、決めたその日に伝えるのが、相手にかける迷惑をいちばん小さくします。
断ったあとも紹介会社から電話が続きそうで気が重い人は、転職エージェントのしつこい連絡を止める方法を先に読んでおくと、連絡の断り方が決まります。
通知書は返事の前に頼む
条件を紙で確かめたい人は、返事の前に「労働条件通知書をいただけますか」と頼んでかまいません。労働基準法の第15条は、契約を結ぶときに、賃金や労働時間などの条件を明示することを使用者に求めています。
条文に書いてあるのは「契約を結ぶとき」で、内定の連絡から何日以内、という日数ではありません。だから、待っていれば自動で届くとは限りません。
口頭の内定に返事をしたのに連絡が来ず、問い合わせたら行き違いだった、という相談もありました(型5で紹介した方です)。
施行規則の第5条が、書面で渡すよう決めている主な項目を並べると次のとおりです。本人が希望すれば、メールなどで受け取ることもできます。
- 契約の期間
- 働く場所と仕事、変更の範囲
- 始業と終業の時刻
- 残業があるかどうか
- 休憩・休日・休暇
- 交替勤務の切りかえ方
- 賃金の決め方と支払い
- 退職に関すること
交替勤務の決まりは項目に入っていますが、夜勤が月に何回か、という項目は見当たりません。通知書をもらっても分からない点は、前の章の質問で聞くことになります。労働契約法の第4条には、契約の内容はできる限り書面で確認する、とも書かれています。
3つを並べます。
| 知りたいこと | 開いたもの | 書いてあること |
|---|---|---|
| 内定とは何か | 厚生労働省のQ&A | 契約が成り立つことが多い |
| 承諾後の辞退 | 厚生労働省のQ&A・民法627条 | 基本的に問題ない(注意つき) |
| 条件の書面 | 労働基準法15条・施行規則5条 | 契約を結ぶときに明示 |
条文を読んでも自分のケースがどうなるか分からないときは、厚生労働省の総合労働相談コーナーで確かめられます。担当者の言葉と条文が食い違って見えるときも、一人で決めつけずに聞いてみてください。
決めきれないなら、わたしの2回目のように試してから決める
型ごとにやることを全部やっても返事ができないなら、正社員で決める前に、働き方のほうを先に試す手があります。2回目の転職で、わたしが取ったのがこの順番でした。
1年で辞めたあと、MCナースネットに登録したわたしは、最初に派遣で介護施設などの日勤へ入りました。夜勤のない毎日を自分の体で確かめて、これなら続けられると体で分かってから、正社員の話は同じ担当の方に紹介してもらい、別の職場である病院の内科外来に入っています。



決める材料が想像から体験に変わっていたことが、2回目のいちばんの違いでした。
派遣先にそのまま就職したわけではありません。試したのは「その職場」ではなく「日勤だけの生活」です。年収の交渉も、担当の方にしてもらいました。
ひとつ注意があります。病院や診療所の看護の仕事に派遣で入れるのは、労働者派遣法の施行令で、紹介予定派遣や、産休・育休中の人の代わりなどの例外に限られます。いま迷っている内定先の病院に、派遣で入って様子を見る形は取れないことが多いです。
この道が合わない人も書いておきます。
- いまの内定だけ決めたい人
- すぐ正社員の収入が要る人
公式サイトで確かめられたのは、登録は無料で、転職先との給与の調整を担当者に任せることもできる、という点です。運営会社のサイトには、面接や顔合わせの日に担当者が付き添う、という案内もありました。派遣の求人がどれだけあるかは住む地域しだいなので、登録の前に自分の地域で探してみてください。
わたしが使って良かった点と気になった点は、MCナースネットの評判の記事にまとめました。いまの内定の返事が先なので、登録を急ぐ必要はありません。
\登録は無料です/
派遣の求人も探せます
看護師が転職の内定で迷うときによくある質問
- 看護師の転職で、内定の返事は何日くらい待ってもらえますか?
-
何日まで、という法律の決まりは見つけられませんでした。待ってもらえる日数は、病院の人手の事情で変わります。あなたの期限は、内定の連絡に書かれた日か、担当者に聞いて返ってきた日です。待ってほしいときは、理由と日付をセットにして頼んでください。
- 看護師が転職の内定を承諾したあとに辞退することはできますか?
-
厚生労働省の「確かめよう労働条件」には、内定者の側からの辞退は基本的に問題ない、と書かれています。ただし、あまりに信義に反する場合は損害賠償を求められる可能性もあり得る、という注意つきです。辞退するなら、決めたその日に伝えるのがいちばん迷惑が小さくなります。辞退の伝え方に不安が残るなら、総合労働相談コーナーに聞いてみてください。
- 転職の内定で迷うのは、看護師として甘えですか?
-
甘えではないと思います。読んだ14件の相談でも、3交代の病院で働く8年目の方が「自分は甘いだけでは」と書いていました。迷うのは、決める材料が足りないか、内定先とは別の気持ちがまざっている合図です。まず、どの型の迷いなのかを分けてみてください。
- 内定が出たあとに条件を質問すると、看護師の内定は取り消されませんか?
-
絶対に大丈夫とは言えません。ただ、厚生労働省のQ&Aには、内定を取り消すには解雇と同じように合理的な理由が要る、という考え方が載っています。聞くときは「長く続けたいので、生活の見通しを立てたくて」と前置きすると、角が立ちにくいです。わたしは聞かずに入職して、1年で辞めることになりました。
- 看護師の転職で、内定先と今の職場のどちらがいいか決められません。
-
内定先の条件をくらべる前に、転職活動を始めた理由がいまも残っているかを見てください。夜勤の回数や体の症状が変わっていないなら、変わったのは気持ちのほうです。院内の異動をまだ試していない人は、それが出せるかどうかも決める材料になります。
- 内定をもらったのに労働条件通知書が届きません。看護師の転職ではよくあることですか?
-
よくあるかどうかは、わたしには分かりません。労働基準法15条が求めているのは「契約を結ぶとき」の明示で、内定から何日以内という決まりではないです。待たずに「返事の前に労働条件通知書をいただけますか」と頼んでかまいません。
- 2つの内定で迷う看護師は、給料と雰囲気のどちらで選べばいいですか?
-
どちらで選ぶかの前に、給料の差の中身を聞いてください。夜勤の回数が多いぶん高いだけなら、それは夜勤の差です。雰囲気のほうは、もう一度見学を頼んで、申し送りの前後と午後の両方を見ると材料が増えます。
- 転職エージェントに内定の返事を急かされています。看護師はどう返せばいいですか?
-
「◯日までにお返事します。その前に2点確認させてください」と、日付と質問をセットで返すのがいいです。急いでいる理由が病院の期限なのかどうかも、聞いてかまいません。確かめないまま決めたわたしの失敗は、看護師の転職失敗のパターンの記事にも書きました。
- 内定を保留している間に、ほかの人で枠が埋まることはありますか?
-
あります。知恵袋には、返事を待ってもらっている間に別の人が決まり、内定がなくなった看護師の方の相談がありました。待ってもらうときは、いつまで待てるのかを先に聞いてください。埋まったら困る内定なら、待たせる日数は短くしたほうが安全です。
- 看護師が転職の内定を受けると決めたら、今の職場にはいつ伝えますか?
-
条件を書面で確かめ、内定先に承諾の返事をしたあとです。入職日は、いまの職場の就業規則にある「退職の申し出は何か月前まで」から逆算します。わたしは入職日をずらしてもらったあと、聞きたいことを聞けなくなりました。転職先を決めてから退職する順番は、別の記事にまとめています。
まとめ:看護師が転職の内定で迷うときは、先に迷いの型を分ける
内定の返事が打てないとき、足りないのは決断の力ではなく、迷いの名前のほうかもしれません。型が分かれば、返事までにやることは1つか2つにしぼれます。
- 迷いを5つの型に分ける
- 引っかかる点は数字で聞く
- 質問は頼みごとより先に
- 待ってもらうなら日付で頼む
- 通知書は返事の前に頼む
- 怖さが残るなら試して決める
1回目の転職で、わたしは月に何回かを聞かないまま入職しました。あのとき聞いていたら入職をやめていたのか、それでも入っていたのかは、今も分かりません。聞かずに決めたことだけが、ずっと残っています。
今夜は、引っかかっている1点を数字の質問に直すところまでで十分です。期限がまだ先なら、送るのは明日の朝でもかまいません。








