看護師でアクシデントを起こして、辞めたい。
- 怖くて手が震える
- 患者さんの顔が頭から離れない
- 自分が許せない
そう打ち込んで検索してきたあなたに、まず伝えたいことがあります。
ミスをして眠れないくらい苦しんでいるのは、それだけ患者さんのことを本気で考えてきた証拠なんですよね。
あさこどうでもいいと思っている人は、ここまで自分を責めたりしません
だから「向いてないんだ」と一人で結論を出してしまう前に、少しだけ読んでもらえたらうれしいです。
今がいちばんつらい時期だと思います。全部読むのがしんどかったら、無理しないでくださいね。
気持ちがぐるぐるして落ち着かないときは、次の2か所だけ見てもらえれば大丈夫です。
- 最初の「まず深呼吸」の見出し
- 相談先のところ
残りは少し眠れるようになってからで構いません。
はじめまして、あさこと申します。急性期の病棟で7年、月に10回くらいの夜勤をしてきました。
重い事故を起こしたわけではないんですが、深夜勤で意識が遠のいて薬液のラベルが一瞬読めなくなった、ヒヤッとした経験があります。
あのとき大事に至らなかったのは、ほんとうに運がよかっただけだと思っています。
ミスは誰にでも起こりうる。だからこそ、当時の自分に話しかけるつもりで、正直に書きますね。
まず深呼吸を。アクシデントは誰にでも起こりうる


立ち直り方の話より先に、お伝えしたいことがあります。今のあなたは、自分を責める気持ちでいっぱいで、まともに眠れていないかもしれません。
その状態のまま「辞める・辞めない」を決めないでほしいんです。まずは少しだけ、肩の力を抜くところから始めましょう。
ひとつずつ見ていきますね。
あなただけのミスじゃない


アクシデントやインシデントは、看護師なら誰でも経験しうるものだと言われています。実際、ヒヤリとした経験が一度もない人のほうが珍しいんじゃないかなと思います。



それくらい、医療の現場は緊張と疲労が積み重なる場所なんですよね
わたし自身、深夜勤の途中で意識が遠のいて、輸液の準備をしながら薬液のラベルが一瞬読めなくなったことがあります。
先輩に「大丈夫?」と声をかけられて我に返りましたが、あのとき気づいてもらえなかったらと思うと、今でも背筋が冷たくなります。
大事に至らなかったのは、わたしが優秀だったからじゃなくて、たまたま運がよかっただけなんですよね。
- 疲労や睡眠不足が重なっていた
- 確認の手順が複雑だった
- 人手が足りず一人の負担が大きい
こういう背景が一つでもあったなら、それはあなた一人の不注意で片づく話ではないと思います。仕組みや環境の問題が、たまたまあなたのところで出てしまった、ということもあるんです。
責めすぎは危険なサイン


ミスのあと自分を責めるのは、まじめな人なら自然なことです。
ただ、その責める気持ちが強すぎて、次のところまで来ているなら、それは気合いで耐える段階ではないんですよね。
- 眠れない
- 食べられない
- 涙が止まらない
- 消えてしまいたいと思う
心が限界に近づいているサインなので、早めに専門家を頼ってください。
医療現場では、事故を起こしてしまった本人が深く傷つくことが知られていて、本人へのケアの大切さが語られることもあります。
つまり、あなたが今つらいのは特別なことではなくて、ケアされていい状態なんです。
一人で抱え込まないでくださいね。
眠れない・消えたいと思う、が続くなら、次のところを頼ってほしいです。
- 心療内科や精神科
- 職場の産業医
- いのちの電話(0570-783-556)
話すだけでも少し軽くなることがあります。



眠れない・食べられない・消えたいが続くなら、心療内科や産業医、いのちの電話(0570-783-556)を早めに頼ってください。
アクシデントを起こしたあと、まずやること


少し呼吸が落ち着いてきたら、次にやることを一緒に確認しましょう。やみくもに自分を責め続けるより、やるべきことを一つずつ進めるほうが、気持ちも整理されていきます。
ただし、医療的・法的な判断は素人がここで決めることではないので、必ず職場や専門家に相談してくださいね。
ひとつずつ見ていきますね。
隠さず報告する


いちばん大事なのは、起きたことを隠さずに上司やリーダーへ報告することです。
怖いと思います。怒られるかも、評価が下がるかも、と頭をよぎりますよね。
わたしもヒヤリとしたとき、言うかどうか一瞬迷いました。
でも、次の2つがあります。
- 報告が遅れるほど患者さんへの対応も遅れる
- あとから発覚するほうが何倍もつらくなる
報告は、自分を守るためでもあるんです。記録に残し、チームで対応を考える流れに乗せることで、あなた一人の責任に押し込められずに済みます。
具体的な報告の仕方や対応は職場のルールがあるはずなので、まずはそれに沿って動いてくださいね。
どう報告していいか分からないときは、信頼できる先輩に「相談したいことがある」と声をかけるところからで大丈夫です。
事実を振り返る


落ち着いてきたら、何が起きたのかを事実ベースで振り返ります。
インシデントレポートを書く場面もあると思いますが、これは犯人さがしの書類ではなくて、同じことが二度と起きないようにするための記録なんですよね。
ここで気をつけてほしいのが、「わたしがダメだから」で終わらせないことです。
- 何時ごろだったか
- どれくらい疲れていたか
- 確認の手順はどうだったか
- 人手は足りていたか
事実を一つずつ書き出していくと、自分の不注意以外の要因がいくつも見えてきます。責めるためではなく、守るために振り返る。
この順番を忘れないでください。
振り返りがつらくて手が止まるなら、無理に一人でやらず、先輩や上司と一緒に整理してもらってくださいね。
一人で抱え込まない


報告と振り返りが終わっても、心のもやもやはすぐには消えないと思います。そういうときは、信頼できる同僚や先輩に話を聞いてもらうのが助けになります。
同じ経験をした人の「わたしもあるよ」の一言で、ふっと肩の力が抜けることがあるんですよね。
職場で言いづらければ、次のところを使ってください。
- 産業医や健康管理室
- 家族や友人
産業医や健康管理室には守秘義務があるので、評価に響く心配をせずに話せます。
とにかく、自分の頭の中だけでぐるぐる回し続けないこと。これがいちばん大事だと思っています。
誰に話せばいいか分からないときは、いのちの電話(0570-783-556)や自治体のこころの健康相談窓口から始めてみてくださいね。
自分を責めて辞めたい気持ちとの向き合い方


ここからは、辞めたいほど自分を責めてしまう気持ちと、どう付き合っていくかの話です。すぐに切り替えられるものではないので、焦らなくて大丈夫ですよ。
ひとつずつ見ていきますね。
立ち直りに時間はかかる


正直に言うと、アクシデントのショックは、何日かで消えるものではないと思います。
たとえば、こんなことが続きます。
- 患者さんの顔がふと浮かぶ
- 似た処置のたびに手が止まる
わたしもヒヤリとしたあと、しばらくは輸液の準備のたびに何度も確認して、それでも不安が残りました。
でも、それでいいんです。



時間をかけて、少しずつ怖さと折り合いをつけていくものなんですよね
「もう平気」と無理に思い込もうとすると、かえって長引くことがあります。
今日できることをやって、眠れたら眠って。回復のペースは人それぞれなので、自分を急かさないでくださいね。
心がずっと重いままで、仕事に行くのもつらい状態が続くなら、適応障害の可能性もあります。気になる方は看護師の適応障害かも?も読んでみてください。
ミスを糧にしすぎない


「失敗を次に活かそう」とよく言われますよね。それも一つの考え方なんですが、今まさに苦しんでいる人に「成長のチャンス」と言うのは、ちょっと酷だなとわたしは思っています。
前向きになれないことに、さらに罪悪感を持たなくていいんです。
大切なのは、同じミスを防ぐ仕組みを職場と一緒に作ることであって、あなたが一人で背負って「強くなる」ことではないんですよね。
| 優先すること | |
|---|---|
| 再発防止 | チームの仕事 |
| あなたが優先すること | 自分の心と体の回復 |
頑張りすぎる人ほど一人で抱えがちなので、ここは意識して周りを頼ってくださいね。
辞めたいは心の悲鳴


「辞めたい」という気持ちは、今すぐ辞めるべきという結論ではなくて、心が「これ以上は無理」と教えてくれている悲鳴のことが多いです。
だから、ショックが大きいうちに退職届を出すのは、いったん待ってほしいんですよね。



前向きになれなくても大丈夫、今は心と体を休めるのを最優先にしてください。
気持ちが揺れているときの決断は、あとで後悔につながりやすいです。わたしは1回目の転職を焦って決めて失敗しました。
まずは数日でも休んで、眠れるようになってから、これからどうしたいかを考えても遅くないですよ。
とくに新人さんで一人で抱え込んでいる方は、同じく辞めたい気持ちと向き合う「看護師1年目で辞めたい人へ」の記事も、落ち着いたら読んでみてくださいね。
辞めるかどうかは、心が少し落ち着いてから。今は決めなくて大丈夫です。
そのアクシデント、起きやすい環境のせいかも


少し冷静になれたら、視点を変えてみてほしいことがあります。あなたのミスを、あなた個人の問題だけで見るのをやめてみる、ということです。
同じことが起きやすい状況が、職場の側にあったのかもしれません。
ひとつずつ見ていきますね。
疲れていれば誰でも起きる


- 夜勤続きで眠れていない
- 休憩もまともに取れない
そんな状態で集中力を保てというほうが無理なんですよね。
わたしが深夜勤で意識が遠のいたのも、その月は準夜と深夜を合わせて10回以上入っていた時期でした。
気をつければ防げた、という話ではなくて、体が限界だったんです。
睡眠不足や慢性的な疲労は、次の2つをはっきり下げると言われています。
- 判断力
- 注意力
だとしたら、あなたのアクシデントの何割かは、その働き方が生んだものかもしれません。責めるべきはあなたではなく、人が壊れる前提のシフトのほうかもしれないんですよね。
自分の不注意だと決めつける前に、そのとき自分がどれくらい疲れていたかを、一度ふり返ってみてくださいね。
人手不足が背景にある


次のような状態が重なる、慢性的な人手不足の職場では、アクシデントが起きやすい土台ができてしまっています。
- 一人で何人もの患者さんを受け持っている
- ダブルチェックする余裕がない
ヒヤリハットが多い職場は、たいてい忙しすぎる職場なんですよね。
もちろん、だから何をしてもいいという話ではないです。でも、あなた一人がどれだけ気をつけても限界があるのも事実で。
仕組みで防ぐ部分を個人の根性に押しつけている職場なら、そこにい続けることがあなたを追い詰めている可能性もあります。
辞めたい気持ちまで甘えではと責めてしまう看護師向けに、相談18件を読んだ記事もあります。
今の職場が忙しすぎないか、安全に働ける人員が確保されているか、落ち着いたときに見直してみるといいかもしれません。
それでもつらいなら、環境を変える選択肢もある


休んで少し気持ちが戻ってきても、次のような状態が続くこともあります。
- その職場にいるだけで動悸がする
- 出勤前に涙が出る
そういうときは、無理にそこで立ち直ろうとしなくていいんです。同じ場所で耐え続けることだけが正解ではないんですよね。
アクシデントが起きやすい背景には、慢性的な人手不足や、確認の手順が整っていない職場環境が隠れていることもあります。
あなたの不注意というより、その環境だと誰がやっても起きやすかった、ということです。



環境そのものを変えるのは、立派な自己防衛だと思います
看護師の働き方は、思っているより幅があります。
- 夜勤の少ない部署
- 日勤中心の職場
- 急変の少ないクリニックや外来
- 病棟以外の働き方
わたしも2回目の転職で日勤中心の外来に移って、夜ちゃんと眠れるようになってから、ようやく心に余裕が戻りました。
働き方を変えてラクになった話や、転職サイトの選び方は、次の記事にまとめてあるので、よかったら覗いてみてくださいね。
ただ、気持ちが弱っているときに一人で決めると、わたしの1回目みたいに転職を失敗することもあります。
情報を持っている人に相談しながら進めるのがおすすめです。今すぐ動かなくても、どんな選択肢があるか知っておくだけで、少し息がしやすくなりますよ。



環境を変えるのは逃げじゃなく、安心して働ける場所はちゃんとどこかにあります。
環境を変えると決めたわけじゃなくても、逃げ道があると分かるだけで夜の気持ちは違います。
わたしはMCナースネットに登録して、派遣で日勤の職場を試してから、同じ担当の紹介で外来に移りました。
看護師のアクシデントと辞めたい気持ちのよくある質問


- アクシデントを起こしたら看護師を辞めるべきですか?
-
ショックが大きいうちに辞めるかどうかを決めるのは、いったん待ってほしいです。
気持ちが揺れているときの決断は後悔につながりやすいので、まず数日でも休んで、眠れるようになってから考えても遅くないですよ。
- インシデントが怖くて手が震えます。どうすればいいですか?
-
似た処置のたびに怖くなるのは、それだけ真剣に向き合っている証拠だと思います。立ち直りには時間がかかるものなので、自分を急かさないでくださいね。
怖さがずっと消えず仕事もつらいなら、産業医や心療内科に相談してみてください。
- 自分のミスで患者さんに迷惑をかけてしまい、自分を許せないときはどうすればいいですか?
-
そう思えるのは、患者さんを本気で考えてきたからなんですよね。ただ、責める気持ちが強すぎて眠れない・消えたいと感じるなら、心が限界のサインです。
いのちの電話(0570-783-556)や心療内科、産業医を早めに頼ってください。一人で抱えないでくださいね。
- アクシデントを起こしたあと、まず何をすればいいですか?
-
まずは隠さず上司やリーダーへ報告することです。怖いと思いますが、報告は自分を守る行動でもあります。
そのあと事実を振り返り、信頼できる人に気持ちを話す。具体的な対応は職場のルールがあるので、それに沿って動いてくださいね。
- インシデントレポートを書くのがつらいときは、どう向き合えばいいですか?
-
レポートは犯人さがしの書類ではなく、同じことを防ぐための記録なんですよね。
「自分がダメだから」で終わらせず、疲労や手順、人手など事実を書き出すと自分以外の要因も見えてきます。
つらくて手が止まるなら、先輩や上司と一緒に整理してもらって大丈夫です。
- ミスが続いて自分は看護師に向いてないと感じるときは、どう考えればいいですか?
-
ミスが続くときは、向き不向きより環境の影響が大きいこともあります。人手不足や疲労の蓄積で誰でも起きやすくなるんですよね。
一人で結論を出す前に、休む・部署を変える・環境を変えるといった選択肢も考えてみてくださいね。
- アクシデントのあと、しばらく現場が怖いんですが普通ですか?
-
普通だと思います。むしろ怖いと感じるのは、患者さんのことを真剣に考えてる証拠かなと。
わたしも自分のミスのあと、しばらく点滴を触る手が固まる感じがありました。時間はかかるけど、少しずつ体が動くようになっていくので、自分を急かさなくて大丈夫です。
- 周りの先輩はミスしてないのに、なんで自分ばかりと思ってしまいます。どう考えればいいですか?
-
そう見えるだけで、先輩も昔は同じように落ち込んだ夜があるはずです。ベテランほど隠すのが上手なだけで、無傷の看護師なんていないと思います。
わたしも「自分だけ」って思い込んでた時期があったけど、あとから先輩の失敗談を聞いて気持ちがほどけました。
- アクシデントが原因で辞めたいとき、転職先に正直に話すべきですか?
-
面接で根掘り葉掘り言う必要はないと思います。ただ同じ環境でまた潰れないために、何が原因だったかは自分の中で整理しておいたほうがいいです。
人員不足が原因なら、次はそこを面接で確認するとか。失敗を次の職場選びの材料にするくらいでちょうどいいかも。
- ミスのことが頭から離れず、眠れない日が続いています。どうやって気持ちを切り替えればいいですか?
-
それはかなりつらい状態だと思います。眠れない日が続くなら、ひとりで抱えずに信頼できる人や、職場の相談窓口に話してみてほしいです。
わたしも一時期そうで、誰かに声に出しただけで少し楽になりました。我慢が偉いわけじゃないので、頼っていいんですよ。
まとめ


看護師でアクシデントを起こして辞めたいほど苦しいのは、あなたが患者さんを本気で考えてきた証拠なんですよね。
ミスは誰にでも起こりうることで、あなた一人の責任で片づく話ではないことが多いです。
やることは、次の3つです。
- まずは深呼吸する
- 隠さず報告する
- 責めるためでなく守るために事実を振り返る
眠れない・消えたいと思う、が続くなら、心療内科や産業医、いのちの電話(0570-783-556)を早めに頼ってくださいね。
立ち直りには時間がかかるので、自分を急かさないでください。前向きになれなくても大丈夫です。
そして、その職場にいるだけでつらい状態が続くなら、環境を変えるのも立派な自己防衛です。焦って一人で決めると失敗しやすいので、情報を持っている人に相談しながら進めてくださいね。



あなたが安心して働ける場所は、ちゃんとありますから、どうか一人で抱え込まないでください









